2006年03月10日

博士の愛した数式 / 小川洋子





フルタイムの仕事をやめてから、揃えているシリーズ以外の本は
もっぱら図書館で借りている。
そんなことをしても、食べ物とか衝動買いが多いので何の節約にもなってはいないのだが・・。

思っていたよりもあまり苦にならず、図書館通いがあたりまえとなっていたが、
こちらにきて初めて文庫本を買ってしまった。
駅で夫と待ち合わせしていて待ち時間に立ち読みした数ページに入り込み、
その続きを「今すぐ」読みたくなってしまったからだ。
その小説は「博士の愛した数式」
事故の後遺症で記憶が80分しか持たない数学の博士と
家政婦のわたしとその息子のルート。
3人の心の通い合いがほのぼのとしている。
それに阪神タイガースの江夏豊、数式や素数といった数学が
からんできて淡々と物語はすすんでいく。
読んでいたときは、息子の受験や仕事の残業つづきでかなり
気持ちがガサついていたときだったのだが、
読んでいる間、さわやかであたたかい時間を過ごすことができた。

わたしは愛情とか信頼とかは「時間やコミュニケーションの積み重ね」だと
ずっと思っていた。
でも、この博士との交流はいつも初対面であるにもかかわらず、
これは「愛」そのものだ。
博士の「子どもは守るべきもの」という本能とも価値観とも思えるものは、
今のわたしたちが失いつつあるものなのかもしれない。
「愛」は記憶でも思考でもなく、一瞬の「ふれあい」なのかもしれないな。
映画では博士は寺尾聰だという。読んでいたイメージにとても合うと思う。
もし、学生の頃にこの小説を読んでいたら、もっと数学を好きになっていて
数学が苦手にはならなかったかもしれないと思う。
それほど、数学というものがステキなものに感じられた。

posted by まろ茶 at 22:50| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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